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1年生授業:造形基礎 課題 A

《授業内容》
この授業は、学生たちがプログラミング的な思考法を体験するために設けられたもので、普段何気なく使っている図解や具体的な形を表す言葉を使わず、数学的な言葉のみを使ってイメージを伝えることを試みるものです。
複雑な一連の作業を短時間で正確に行わせるために、できるだけシンプルな形態を考案したり、作業や形を合理的に分割して使いまわしたりするなど、いろいろ工夫する必要があります。
 この課題には1週間が割り当てられていて、前提講義の後、学生たちは4〜5人のグループに分かれ、作業は大きく下記3段階を順にたどって行われます。

  • 第1段階
    • 形を作る
      10個以内の要素(丸、三角、四角)を組み合わせて模造紙上に形を作り、その形に名前をつける。
  • 第2段階
    • 伝え方を見つける
      完成したかたちを分析し、他の人に再現してもらうための、出来るだけ簡潔で明解な自分たちなりの伝え方(スクリプト)を作成する。その際、言葉や数字、記号のみを使い、図解などのグラフィカルな表現は用いない。
  • 第3段階
    • かたちを伝える
      伝え方やかたちの性質を考慮して、別の素材での再現法を考え、制限時間内で他のグループに再現してもらう。

「形を作る」では、正円(分割したり重ねたりしても可)、三角形、四角形という幾何形態を用いて、10個以内という限られた要素で動物や植物、人工物など具体的な形を考案します。
ここではグループ内で検討し、無駄な部分をそぎ落としたシンプルかつ興味深い表現が現れます。
 
「伝え方を見つける」では、学生たちの得意なグラフィカルな表現での説明が封じられ、言葉や記号のみという抽象的な手段で論理的にわかりやすく情報を伝える方法を考えなければなりません。
 
「かたちを伝える」では、元の形を全く知らない他のグループに20分という制限時間を設けて、スクリプトに従って再現してもらうため、作業を分担させるなど効率の良い作業法も工夫する必要があります。
 

《学生に配布されたプリント》
課題内容説明のため受講生に配布したプリントです。
大まかな作業手順や過去に作られた作品例、スクリプト例などを参考に上げて、うまく再現させることだけが目的ではなく、失敗から修正を重ねて、より良い表現法を考えることが重要だと伝えていました。

  ※ 下記アイコンをクリックすると拡大表示されます  
handout01
01.課題の概要
handout02
02.作業スケジュール
handout03
03.過去の作品例など
handout04
04.スクリプト例と作業例
 
 

《課題終了後に提出されたレポート例》
授業の最後にグループごとに提出されたレポートを紹介します。
学生たちは慣れない作業に戸惑いながらも、工夫を重ね、最終的には再現実験にほぼ成功しています。

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report01
2015年「ツバメ」提出レポート
report02
2018年「メディチ」提出レポート
 
 
 
 
 
インフォメーション・アイコン

実験風景

各グループが教室内にテーブルで島を作り、他のグループを招いて実験をしました。
限られた時間内に実験を終わらせなければならないため、周到に準備し、作業分担をさせながらスクリプト通りに作業をさせる必要があります。
実験グループは一切口出しをせず、自分たちのねらい通りに被験者たちが作業をすすめることが出来るかを観察します。
実験風景:グループごとに島を作り、実験を行います。
被験者グループは配布されたスクリプトを読み、指定通りに形を作ります。実験グループはその様子を観察しています。
被験者グループはスクリプトに沿って、形を配置していきます。