アメリカでの発展
アニメーション・メディアの確立
アニメーション映画の黎明期にはフランスのエミール・コールやロシアのラディスラフ・スタレヴィッチ、アメリカのウィンザー・マッケイなど、個人で制作するユニークな作品が数多く現れましたが、その後、アメリカでは映画産業の一分野として発展し、多くのスタッフを抱えたスタジオ・システムで、分業化を図り、セルやタップを使って背景を動かしてパンをさせるなど、合理的な制作体制が築かれて行きました。
ここでは初期のアメリカの代表的なアニメーションを数点ご紹介します。
・『猫のフィリックス(Felix the Cat)』パット・サリバン 1919年
・『インク壺の外へ(Out of the Inkwell)』マックス・フライシャー 1919年
・『蒸気船ウィリー(Steamboat Willie)』ウォルト・ディズニー 1928年
・パペトゥーン例 『Jasper And The Haunted House』ジョージ・パル 1942年
「猫のフィリックス」
サリバンのスタジオでは、すでに実写のチャップリンをモデルにしたキャラクターのアニメーションのシリーズを制作していましたが、猫のフィリックスを主人公にしたシリーズは大変な評判を得て、フィリックスは、後世、サイレント映画時代のミッキーマウスと言われるほどの人気キャラクターになりました。
メスマーによるフィリックスのキャラクターの宣伝広告
フィリックスが、事業者に対して自身の売り込みをしています。