第1章 アニメーションの原理

No.02

映画とアニメーションの仕組み


 

映画とアニメーションの仕組み

 

フィルムでの実写映画とアニメーションの仕組みの違いを図解したものです。
映画のカメラで現実の被写体を写すと、一秒間に24コマの画像として連続的に記録されます。
その画像を映写機で、同じく一秒間に24コマのスピードで連続的にスクリーンに映し出すと、現実の被写体と同じ動きが得られます。
これが実写映画ですが、アニメーションは現実の被写体を写すかわりに、フィルムの画像そのものを作っていきます。
この場合、紙に描いた静止画をコマ撮りで撮影する方法や、被写体を少しずつ動かして撮影する方法、あるいはフィルムに直接描いていく方法などがあります。
点滅する指示に従ってクリックしていくと段階を追って画像が現れます。アニメーションは映画のフィルムを利用することで、表現の幅を広げて来ました。  

         

フィルム映写の仕組み

 

映画のプロジェクター(映写機)の中で、フィルムを1コマかき落とす運動とシャッターの連続する回転運動が、どう連動しているのかを説明しています。
下の例では、二枚の羽根のシャッターで、2回目に光が遮られた時に1コマ分フィルムがかき落とされます。
(ここでは、実際は黒く不透明なシャッターを半透明にして、シャッターとかき落とし運動の関係が見えるようにしています。)
ボタンをクリックしてご覧ください。  

         

駅伝優勝祝賀横断幕のアニメーション

2016年正月の箱根駅伝での優勝を祝って、その年の春、青山学院大学の塀に選手たちの走る姿を合成した横断幕が飾られました。
この横断幕は40人近くの選手たちの走る姿を、あたかもひとりの選手の連続写真のように並べたものでした。
この横断幕をずらしてコマ撮りし、写真の選手の位置を置き換えると、選手たちが列をなして一斉に走るような動きが得られます。
ここでは、アニメーションが置き換えの技術であることの例として、動かしてみました。
下のサムネイルをクリックしてご覧ください。

        
インフォメーション・アイコン

回転カムの仕組み

   

映画のフィルムをシャッターが開いているときにはフィルムを止めておいて、シャッターが閉じている瞬間にフィルムを掻き落とす回転カムの動きを説明しています。
右の連続回転カムは一定のスピードで回転しているだけですが、間欠回転カムは連続回転カムの突起が凹みに入った時だけ回転の力が加わり、それ以外は固定されています。
間欠回転カムが回転すると、フィルムは一コマだけ掻き落とされます。

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