プロフィール・その他

プロフィール:

         
  
       

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西本 企良(にしもと きよし)

1951年山口県下関市生まれ
武蔵野美術大学卒業後、同大学視覚伝達デザイン学科助手を経て、フリーランス・アニメーターとして博覧会や博物館の展示用ソフト、CM、プロモーション・ビデオ、TV科学番組など、多様な分野のアニメーションを制作。コンピュータを用いたインタラクティブなメディアの草創期に於けるソフトの開発にも関わる。
並行して1985年より武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科非常勤講師としてアニメーション教育にもたずさわり、2005年〜2021年同学科教授。

 

作品例:

metamorphoses(1974年)

私が大学3年生の時に、フィルムデザインという授業があり、そこで出された「トランスフォーメーション(変形)という課題に答えて作成した作品です。
これは私が初めて制作したアニメーションで、一枚一枚、動画用紙に動きを描いていき、黒い部分はマジックインキで塗りつぶしています。当時は錯視の表現に強い関心を持っていて、課題作品に応用してみたものです。

積層体 - Laminated Structure 1981年

私が助手時代に、当学科一年生の複合課題として出されていた「手」の課題がありました。
これは、下記のようなものでした。

  • プログラム1 粘土への行為または行為の軌跡の粘土による実態化の作業
    15㎤の立方体を粘土でつくり、それに手による働きかけー掴む、突く、握る、等を行う。あるいは日常の手の行為のある軌跡を実態化することでも良い。
  • プログラム2 積層体への変換
    変形され、あるいは穴のあいた粘土を5㎜ごとにスライスし、各々を図面として記録し、板紙による積層に置き換えられる。これを切り抜く作業で、ネガとポジが得られる。おのおのを積層としてのりづけすると手の連続的移動の軌跡としてのポジと、それをとりかこむ空間のネガの二つの実態を見ることができる。
  • プログラム3 構成と色彩
    解体された断面図形の平面へのy投影は、いくつかのシステムに従って配置され、さらにそれらは組み替えられ、変形される。そして、いくつかの基礎的な構造に関係づけられた色彩が重ね合わされる。
  • プログラム4 表示図法
    図法の基礎を学習したのち、プログラム2の積層の表示方法が検討される。
  • プログラム5 経験の記録
    ひとつの行為とその後の変換を支えた表現主体のドキュメントがまとめられる。

この課題で作成されたいくつかの断面図をセルにトレースし、重ねて置き換えながら撮影して、動く積層体のアニメーションとしたものがこの作品です。

 ↑ 複合課題「手」で提出された作品例

ウォーラス(未完成作品)1980年

私が助手時代に作りかけ、『積層体』と並行して作業していたのですが、『積層体』を優先したため、未完成に終わった作品です。
当時ビートルズの音楽に魅せられていて、ジョージ・ダニングの『イエローサブマリン』よりも深いイメージのミュージック・ビデオを作りたいと意気込んでいました。未完成のため、音楽が途切れたりして、見苦しい点は多々ありますが、作ろうとしたイメージは伝わるのではないでしょうか。
ビートルズのアルバム「マジカル・ミステリーツアー」から「I am the walrus」の曲に合わせて展開させています。

↑ 上記:撮影用素材

つくば万博-科学する眼(サイレント)1985年

1985年つくば万博において、三菱未来館の入り口のモニターにエンドレスで流されていたアニメーション。 ジェット機に乗ったニュートンの落としたリンゴがスペースシャトルになり、太古に遡って、古代魚から恐竜、恐竜からワシ、ワシからジェット機へと変化していきます。

↑ 上記:撮影用素材

大きいゴジラ、小さいゴジラ 2023年

2014年に川越美術館で開催された『大きいゴジラ・小さいゴジラ展』の展示物のひとつとして、武蔵野美術大学構内でコマ撮り撮影したアニメーションに、2023年、新たにタイトルとサウンドを加えて完成させた作品です。
2011年の東日本大震災と福島原発事故の記憶が、まだ生々しい時期に開かれた展覧会でした。

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↑ 上記:撮影用素材


Creative Commons License 2023 Kiyoshi Nishimoto

その他の情報

申しわけありませんが、今後内容を追加していくところです。