ー関連情報ー

ここでは情報デザイン関連の授業や冊子など、関係する情報を掲載します


  
  
        

CHIHAYABLE

  

-ちはやぶる 紙なき世界-

先進的な研究や授業を行ってきた下村千早先生の授業や冊子の紹介を通して、その思索・教育実践の跡を振り返ります

 

下村 千早(しもむら ちはや)

1941年、広島県生まれ

1965年、東京芸術大学大学院修了

1970年、武蔵野美術大学造形学部産業デザイン学科商業デザイン専攻(現・視覚伝達デザイン学科)着任。

1984年、学部・視覚伝達デザイン学科教授、大学院・造形研究科教授となる。

2012年、武蔵野美術大学を退任。

 

- 視覚言語 -

武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科で、2年生を対象に行なわれた「視覚言語」の授業を紹介します。

この授業は13回にわたって行なわれ、現代の造形空間に関する考え方の源泉をたどり、これからの新しい造形の可能性を考えるヒントを与えてくれるものでした。

毎回、授業の最後に学生への課題として出されるワークシートも、ユニークで興味深い試みだと思います。

授業概要(シラバスから):

この授業では、ジョージ・ケペッシュ(Gyorgy Kepes)の著書「『視覚言語(Language of Vision)』を中心に、20世紀初頭に始まった視覚革命がいかに現代のわれわれの空間概念を形成したかを俯瞰し、諸造形運動の特徴とその思想を理解することをとおして現代デザインの基礎が何であるかを考える。

G.KePesは、20世紀初頭の近代化と生活環境の激変にともなう旧来の外界の視覚的模倣による空間表現の崩壊に直面し、モンドリアンの空間の構成の考えを基に新しい時代の造形の原理を探求した。G.KePesはこの新しい造形の原理を、当時の新しいゲシュタルト心理学に基づいて創り出した。また新たな視覚表現の対象になった内的世界の表現原理として、シンボルの哲学とCh.W.モリスの記号理論をもとに視覚記号の合成と組織化への筋道を開いた。

新たに人間と視覚の関係を問い直すこの二つの真に創造的な先見は、現代のデザインと造形を学ぶ者へのかけがえのない遺産である。

視覚表現や視覚イメージの役割、視覚的組織化の法則、遠近法とその崩壊、空間構成の原理と時空間表現、光とテクスチュア、さらに、機械に基づくフオトモンタージュと心理的過程に基づくコラージュなどの意味論的な画像合成の方法を解説する。 具体的な例をとおして、造形イメージの有機的・統合的な原理、ビジョンの人間的な意味、現代の視覚言語の役割と創造を考える。

また、ワークシートによって諸造形運動のビジョンの軌跡を造体験してもらいたい。

授業内容:

※ グレーのタイトルは現在制作中で選択できません。 黒色のタイトルのみクリックすると別ウィンドウでムービーが表示されます。

第4回「造形の組織・内的な力」

力動的平衡状態を係つ生命体、眼と網膜の特性、図と地のダイナミックな相互関係、色彩の均衡、視覚運動の方向と速度、イメージ組織化の視覚的基本法則について。

第5回「リズム・メロディー」

常に変化し運動し続けるイメージ、運動の時間的連続性と空間的広がり、リズムによる時間構造の組織化、輪郭線の二重性による多義的空間について。

第6回「視覚表現の意味と創造」

イメージの人間行動と自然・環境との関係と役割、記号システムとしての視覚表現、空間的体験の視覚的総合化、世界の明瞭な図示的記録、欲望と意志の表出と解放について。

第7回「視覚表現の方法の歴史」

大きさによる空間の組織化、透明性と相互淮透による現代的空間表現、遠近法のイメージの解剖学、線遠近法の拡張と空間の歪み、写真と映画の新しい空間表現法について。

第8回「キュービズムの同時表現」

産業革命と人工的視覚環境の出現と遠近法の崩壊、多視点・同時役影像による対象の空間的追求、形と色彩の基本的造形力の再発見と空間の構築について。

第12回「意味のある視覚記号の再統合」

深層心理的連想の論理体系にもとづく視覚記号の組織化、フオトモンタージュの重要性と機能的な問係にもとづく画像合成の原理について。

第13回「ポストモダニズムの視覚言語」

ポストモダニズムの条件・情報化革命と地球環境問題、生態学的認知論とインタラクティブ性、コンピュータによる対話プロセスとインタフェースについて。


Animation?Animation!

ここでは、本サイトの管理者(西本企良)の過去の自主制作や仕事での作品、武蔵野美術大学 視覚伝達デザイン学科での授業で説明した、人間の視覚の特性、アニメーションの原理、アニメーションの可能性等々について具体的な作例もまじえて紹介します。

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